張廼妙茶師紀念館

張廼妙茶師紀念館

 0/0人  |  人気指数 2,874

お気に入りに追加:0
トラベルノートページへ戻る

基本紹介編集履歴

ちょしさんのMyノート

2010-08-24 09:49 編集

次の編集内容へ

1/4


老泉街を登り「杏花林茶坊」を過ぎ、指南路に入って「三墩石茶壷博物館」を通りロープウェー「猫空」駅に向かう途中に「張廼妙茶師紀念館」はある。猫空で最初に鉄観音の茶園を開発したのが張廼妙・張廼乾の兄弟であると言われており、この紀念館は張廼妙茶師の子孫である張位宜氏が経営している。一階はお茶の試飲と茶葉・茶器販売スペース。二階は一人150元で鉄観音の歴史や製造に関する展示を見学できる。見学は時間がかかりそうだったので二階には上がらず、一階でオーナーの張さんと奥さんの司徒さんとおしゃべり。司徒さん(変わった名字だが、中国の名字だ)は香港からお嫁に来たそうで、偶然にも私と同い年だとわかり、お互いその年には見えないとか何とかお世辞を言い合ったりして和む。C小姐は如才なく誰とでもすぐに友達になってしまうという素晴らしい才能がある。お茶にも詳しいので、こういう場では必ず「いいお茶」か「珍しいお茶」が出てくる。私もそのおかげでこの旅では何度か貴重なお茶をいただくことができた。今回は張さんが1988年産の木柵鉄観音の老茶を出してくれた。いい具合に力が抜けていて、ホッとする。1988年と言えば、私がまだ台北に住んでいた年である。これも何かの縁、と四両購入させてもらった。ほんのトイレ休憩のつもりだったのが、話がはずんですっかりくつろぐ私たち。・・・すると、突然外が暗くなり、ドドーンと落雷の音がひとつ。「あ!雷・・・ロープウェーは停止だ・・」私は思わずつぶやいた。まもなく、ザザーッとバケツをひっくり返したように雨が降ってきた。そうだった、予報では夕方から雨だったんだっけ。この雨では、先ほどの布袋劇も大変だろうな、と他人事のように外を見ていたがバイクの二人乗りで来ていたことをハッと思い出す。「少し小降りになるのを待ちましょう」C小姐は焦る様子もなく茶器を見ている。ロープウェーは動いていないし、バイクで下りるしかないと覚悟を決めた私はここに寄らずにロープウェーに乗っていたとしたら、途中で雷が鳴って閉じ込められていたかもしれない、といい方に考える。旅ではポジティブになることが一番だ。少し雨脚が弱まってきたので出発することにする。台北のバイクは用意がいい。ヘルメットも2人分常備しているが、レインコートも二人分ある。しっかりボタンをはめ、荷物もぬれないようにして、C小姐の後ろに座る。すっかり慣れたものだ。没問題だ。小雨の中、指南路を下りていく。「雨の中、猫空をバイクの後ろに乗って一周した日本人はちょしさんくらいよね」C小姐が笑う。私も笑う。まだまだ愉快なひと時。そう、その時までは・・・。しかし、猫空を下りてくるにつれ、雨脚が強まってくる。風も横殴りだ。顔に直接雨が当たるので、前を直視することができない。会話も途絶える。指南路を進み車の往来が激しくなってきた頃には顔はびしょびしょ、ヘルメットから雨が滴り、ジーンズのすそはごっそりと重くなっていた。政治大学を過ぎ、「張協興茶行」の看板が見えるまでが何と長かったことか。私たちはバイクを降り、落湯鶏(=ぬれねずみ)のようになってお店のドアを開けた。※写真は「張廼妙茶師紀念館」のショッピングバッグに書いてある文字。雨がひどくてこの日はもうほとんど写真を撮ってません。

最近見た記事
一覧見る