基本紹介編集履歴
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今日は農暦の7月15日、つまり「七月半」、「中元節」です。台湾中、そして中華圏全体で行事が行われます。台湾北部で有名なのは基隆(日本語では、習慣上、清朝時代に英国がつけた英語名「キールン」と呼びます)のお祭りです。農暦7月中、丘の上の道教のお寺が幻想的にライトアップされます。そして、中元節の夜には、海面上でランタンを焼く儀式があります。 農暦7月は台湾では「鬼月」といって、台湾民間信仰(仏教と道教などのミックス)では往生することのできなかった死者が地上に戻ることが1ヶ月間許されるということになっているそうです。それで、その方たちが悪さをしないように、中元節の日には豪華な食事を用意していろいろお供えをします。台北でも昼間から死者があの世で使うためのお金を焼いている人がたくさんいるので、空気が悪くなりますし、僕の車も灰だらけです。 無縁仏があっちこっち出回るという月ですので、テレビや新聞でもお化けの話の番組などが多くなり、ネットで怪談を読む人も多いようです(僕はそういうのは全く興味がありませんが、そうらしいです)。また、幽霊に呪われるのを恐れて、新居や新車を買ったり、ホテルでパーティをやったりする人はガラッと減るので、逆にそれらが大値引きになることもあります。また、農暦7月に川や海で泳ぐと幽霊に足を引っ張られておぼれるというので、ビーチや釣り場、川岸などはガラガラになります。(台湾の海は流れが速く波も強いですから、幽霊がいなくても、もともとおぼれる人が多いと思います。スコールの季節ですから、川も急に水かさを増すことが多いのかもしれません。) 日本ではお盆というと里帰りをする人が多いですが、台湾では農暦正月前後に大規模な帰省ラッシュがあるだけで、中元節の拝拝のために、わざわざ遠方から帰省する人はそれほど多くないようなので、観光にはそれほど大きな影響はないと思います。