フィリピンの伝統

フィリピンの伝統

フィリピンの伝統文化

フィリピンは16世紀後半からおよそ300年もの間スペインの統治下にあったため、スペイン文化の影響を多大に受けている。
アジア唯一のキリスト教国なのもその影響を受けているためであり、街を歩けばスペイン風の建造物もたくさん見られる。

伝統的なダンスや音楽もスペイン風な点が多く、フラメンコのようにカスタネットを鳴らしながらカカトを踏み鳴らすダンスもある。

 

*伝統舞踊

フィリピン共和国という国は、7千を超える島々から成っている島嶼国。
それぞれの島、各地方に住む民族もかなりの数にのぼり、その言語も170種を超えると言われている。
そのため、たくさんの伝統舞踊がある。
日本ではバンブーダンス(ティニクリン)以外はあまり知られていないが、フィリピン民族舞踊、伝統舞踊(フィリピンフォークダンス)は大きく5つのグループに分けられる。

バリオ・フィエスタ

(Barrio Fiesta)

陽気に楽しく、お祭りを祝う民族舞踊(フォークダンス) ・Magtanim ay di biro(マグタニム アイ ディ ビロ)
・Subli(スブリ)
・Maglalatik(マグララティック) 他

マリア・クララ

(Maria Clara)

スペインの影響を大きく受けた優雅で華麗な伝統舞踊(フォークダンス) ・Polkabal(ポルカバル)
・Aray(アライ)
・Jota paragua(ホタ パラグア) 他
モスリム(Muslim) フィリピン南部イスラム教徒のどこか神秘的な民族舞踊(フォークダンス) ・Asik(アシック)
・Kappa malong(カッパ マロン)
・Singkil(シンキル) 他

コルディリェラ(Cordillera)

トライバル(Tribal)

フィリピン北部山岳地域に住む民族のダンスとその他の少数民族のダンス ・Idaw(イダウ)
・Uyaoy(ウヤオイ)
・Salip(サリップ)
・Bumayah(ブマヤ
・Banog(バノッグ) 他

 

*伝統音楽・民謡

スペインが徹底して現地の人々をキリスト教に改宗させ、その過程で、スペインやメキシコ起源の音楽・舞踊を奨励すると同時に、

土着の音楽文化を絶滅に追いやったため、その当時演奏されていた音楽はスペインに最後まで抵抗しつづけたミンダナオ島・スールー島のイスラーム教徒やルソン島山間部の少数民族によって、かろうじて現在に伝えられている状況だ。
フィリピン独特の伝統音楽として現在までそのまま存続しているものが極めて少ない。

レロン・レロン・シンタ フィリピンを代表する「童謡」。日本語の詩がつけられ、小学校時代に習った人も多い。
田植え歌 フィリピン民謡。
大地に花が咲いている グンディマンと呼ばれるスペイン文化の影響の濃いフィリピン民謡の1つ。

 

*伝統工芸

カピス フィリピンでとても身近な貝細工。
キルト フィリピン・アンヘレス市の伝統工芸品。カラフルでかわいいだけでなく、高い伝統技術が引き継がれている。
ピーニャ

野生のパイナップルの葉脈繊維を紡いで織り上げた、羽衣のように薄く繊細な伝統布。

ピーニャはとても切れやすく、1メートル織るのに3日かかるといわれている。

アバカ(マニラ麻) 世界の生産量の大部分をフィリピンで産出していて、日本の紙幣にも使用されている。

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記事最終修正日時: 
2013.03.07 07:58
最終編集: 
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