香港文物探知館

Hong Kong Heritage Discovery Centre

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九龍公園内の一画にある香港文物探知館

香港文物探知館

香港では、社会の成熟に伴い、自分達の過去の歴史を振り返ろうという動きが活発になっている。

一昔前までは、「スクラップ・アンド・ビルド」で、古いものはどんどん取り壊し、新しい建物を造っていった。それが、自分達が育ってきた街並みや古いものを大切にしていこうという考え方がしだいに広まり、急激な再開発は行われなくなってきた。その役割を担ったのが、、「古物古物古蹟辦事處(TheAntiquitiesandMonumentsOffice)」だ。

1976年に古物及古蹟條例(TheAntiquitiesandMonumentsOrdinance)が制定され、それに伴って発足した組織で30年の歴史を持つ。以来30年、歴史的建造物の保存運動や歴史教育などを啓蒙し続け、公共の文化財を保護していこうという流れをつくってきた。最近の例として、1950年代〜60年代にかけて建てられた石身(セッギメイ)の公共住宅や灣仔にある藍屋(BlueHouse)などを一部保存する動きとなっている。

このような流れの中心的な役割を果たす施設が九龍公園内に完成した。それが今回紹介する「香港文物探知館(HongKongHeritageDiscoveryCentre)」だ。

香港の過去の文化財に対する香港市民の更なる意識向上を目的に建てられたこの香港文物探知館は、九龍公園内の一画にある。

九龍公園は元々はイギリスの軍営地であった。1860年の北京条約により九龍半島が割譲されたのに伴い、翌1861年に威菲路軍營基地(TheFormerWhitfieldBarracks)をこの場所に造営。以後、基地を拡大していき、1910年にS61・S62の建物(軍隊用の宿舎)が建てられた。その後、この軍營基地は、九龍公園(1970年開園)となり、主な建物は撤去された。しかし、S61・S62の建物はそのまま放置され、ようやく1983年から1998年まで香港歴史博物館として使用される運びとなった。

しかし、尖沙咀東に歴史博物館が移転するに伴い閉館。7年の期間をかけてリニューアルし、2005年10月から、「香港文物探知館」は、仮オープンした。この館は、専題展覧廳(ThematicExhibitionGallery)・演講廳(Lecture Hall)・参考図書館(Reference Library)・考古活動室(ArchaeologicalActivity Room)・※常設展覧廳(Permanent Exhibition Gallery)の5つの施設がある。

「専題展覧廳」などで行われる展示のほかに、ぜひ見逃してほしくないのは、中環の旧香港上海匯豊銀行本店の正面に使われていた銅門だ。専題展覧廳の入口に備え付きになっている。銀行を守るにふさわしい頑丈なつくりの門だ。この銅門は、その後、山頂(Peak)にあった香港上海銀行の頭取が住む住宅に移され、さらに1990年代には、何度もこの住宅の所有権が替わった。最終的に、明珠興業集団有限公司(Pearl Oriental Holdings Ltd)が所有しているときに、香港歴史博物館に寄贈することになった。現在、この銅門は、香港歴史博物館から借りうけ展示している。一度は見ておいて損はない頑丈な銅門だ。

最後に、この館はバリアフリー設計になっており、車椅子やベビーカーなどでの参観も容易だ。さらに、おむつ替えなどができる「育嬰室(Baby Care Room)」もあり、子ども連れでも安心して参観できるのは、良いつくりだ。

香港文物探知館の楽しみ方

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記事最終修正日時: 
2013.03.07 07:58
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